低いリスクで開業できるという魅力を持つフランチャイズ。しかし、フランチャイズ本部と契約する過程でトラブルも想定されます。特に、加盟金に関してはすれ違いがないよう十分に注意しておく必要があります。フランチャイズでの独立を検討するなら、加盟金に関する注意点を押さえておきましょう。
要注意!加盟金で起こりうるトラブル
フランチャイズ本部が商号や商標、その他さまざまなサポートなどを提供する代わりに、オーナーは加盟金を支払います。加盟金は支払うタイミングや内訳などの契約内容がフランチャイズ本部によって異なるため、すれ違いが起きてトラブルに発展することもあります。例えば、以下のようなケースが考えられます。
- ・加盟金を支払ったのに開業できず、払い戻しもない
- 加盟金を支払ってから開店準備を進めていたものの店舗が見つからず、結局開店ができないというケースがあります。加盟金を支払うタイミングはさまざまで、店舗契約が済む前に支払う場合もあります。加盟金は基本的に返還されない契約となっているので、開業できなかった場合は加盟金だけを支払うことになります。
開業できない場合にも、さまざまな原因があります。うまく物件を探せなかったケースや連携がうまくいかなかったケース、あるいはフランチャイズ本部から「良質な物件が探しやすいエリアである」と説明を受けたのに実際はそうではなかったというケースもあります。開業できないとなると大きな損失になるので、十分に注意する必要があります。
- ・加盟金以外にも多くの費用がかかってしまった
- 加盟金は契約の始めにフランチャイズ本部へ支払うもので、イニシャルコストと言い換えることもできますが、開業の際にかかる費用は他にも必要になることがあります。これは、加盟金に含まれる要素が厳密には決まっていないためです。加盟金には研修やスタッフ教育などの開業準備、内外装の工事費用、什器備品などが含まれるのが一般的ですが、そうではないケースもあります。加盟金にはどの費用が含まれているのか、加盟金以外にはどのような費用が必要になるのかをきちんと確認することが大切です。
トラブルを回避!加盟金に関する注意点
上記のトラブルを起こさないためには、加盟金を支払う前に契約内容をよく精査する必要があります。具体的には、以下のふたつの注意点を意識することが大切です。
- ・契約書の確認
- 契約書の内容を隅から隅まで確認することは、加盟金を支払う前の必須事項です。加盟金は原則として払い戻しをしないという約束で支払うものなので、どのような事情があったとしても払い戻しはないと考えなければなりません。契約書の読み方がよく分からない場合は、精通している第三者にお願いするという方法もあります。
- ・担当者との口頭での確認
- 契約内容に不明点などがあれば、担当者ときちんと話し合って解消しておく必要があります。一定額の払い戻しはあるのか、フランチャイズ本部は開店のためにどのくらいの支援を受けられるのかなどをしっかりと確認しておきましょう。不明点や疑問点をあらかじめ解消しておくことで、加盟金に関する無用なトラブルを防ぐことができます。
よく確認して契約先を選ぼう
フランチャイズ本部とのトラブルの中でも、加盟金に関するトラブルは大きな損につながりかねない重要なものです。加盟金は基本的に戻ってこないお金なので、トラブルになると自身が払い損になってしまうことを把握し、契約書をよく確認して不明点や疑問点を解消しておくことが大切です。フランチャイズでの独立を検討している方は、上記の加盟金の注意点に十分留意した上でフランチャイズ契約先を探しましょう。さまざまなフランチャイズ本部を比較し、ビジネスパートナーとしてやっていけそうな本部を探すことが大切です。
(本コラムでご紹介している金額・期間・手続方法などの情報は、一般的なものにとどまります。詳しくは、FCオーナーズにお問い合わせください。)