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FCで独立開業するなら知っておきたい節税できる3つの退職金制度

2018/07/10(配信元:FCオーナーズ運営事務局)

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FCで独立開業して個人事業主になった後、「退職金も自分自身で用意しなければならない。」「年金は国民年金が基本であるため、厚生年金より受給額が低くなる。」という現実を忘れてはなりません。

独立するまではサラリーマンだった方にとっては、サラリーマンという働き方がどれだけ恵まれていたのか、収入の面でも保障の面でも思い知ることになるでしょう。

FCで独立開業する際、サラリーマンだったときに蓄えた貯金を開業資金にほとんど使ってしまうのはやむを得ません。だから、また積み立て始めればよいのです。今、気持ちは「生涯現役!」と心躍っているかもしれませんが、誰でもいつか必ずリタイアが訪れます。そのときに備えて、今回は個人事業主が使える退職金制度をみていきましょう。

■FCで独立開業するなら知っておきたい退職金制度(1)小規模企業共済

小規模企業共済とは、小さな会社経営者や個人事業主が加入できる退職金作りのための共済です。最寄りの金融機関や商工会・商工会議所で加入することができる制度で、加入期間中、一定の利率で運用され、退職時に満期金を受け取ることができます。共済金(満期保険金)を受け取るときには所得税がかかりますが、「退職所得控除」が利用できるため、お得です。

掛金は月額で、1,000円から70,000円までの間(500円単位)で決められ、手続きをすればいつでも増額または減額ができます(減額するには「収入の減少」や「病気・けが」などの理由が必要です)。FCを開業後、事業を軌道に乗せるまでは、月や年度によって売上が大きく変わることがあるでしょう。売上が多いときは掛金を増やし、売上が少ないときは掛け金を減らすといったように自由度が高いのも魅力です。ちなみに、掛金は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となります。

また、退職時以外にも、事業を廃業した場合に受け取ることができます。それに、ある程度の掛金を積み立てておけば、何らかの事情でお金が必要なときに借入をすることができます。経営者や個人事業主になると、仕事上で資金繰りに困ることもあるはず。そうしたときに掛金からお金を用立てできるのは大きなメリットです。

■FCで独立開業するなら知っておきたい退職金制度(2)経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)

経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)は、その名前の通り、本来「取引先が倒産したときの連鎖倒産を防ぐための保障」であり、取引先が倒産した際に掛金の10倍までの融資を受けることができる制度です。その一方で、この制度は、経営者や自営業者の退職金作りとしても利用でき、最寄りの金融機関や商工会/商工会議所で加入することができます。掛金は全額損金(経費)とすることができます。最大で月20万円(年240万円)まで積み立てることができます。

いつでも解約できますが、納付期間が12カ月未満は解約手当金を受け取ることができず、0円に。40カ月(3年4カ月)以上を積み立てて初めて、解約手当金が掛金総額を上回ります。ただし、戻ってくるときには所得として扱われますので、解約のタイミングを考えることが肝要です。受け取った解約手当金は、退職金に使うことができますので、自分の退職金として経営セーフティ共済で積み立てる個人事業主も多くいます。

■FCで独立開業するなら知っておきたい退職金制度(3)個人型確定拠出年金

個人型確定拠出年金は、国民年金に加入し保険料を納めている人が加入できます。最寄りの銀行・証券・生保など、金融機関の窓口で申込むことができますが、取り扱っていない金融機関もあるため、可能かどうか確かめましょう。毎月の掛金が「全額所得控除」できる制度ですが、60歳までは引き出すことができません。老後まで運用するという条件で受け取れる制度です。

掛金は、個人事業主の場合は月額68,000円まで。前の2つの共済との違いを言えば「運用は個人の運用方針によって変わる」「掛金からの借り入れはできない」という点があげられます。掛金は、窓口となる金融機関が提供する運用商品(預金・積立型保険・投資信託)の中から、自分で選んで運用します。運用期間中、運用益は非課税として扱われます。

個人型の場合、金融機関に支払う手数料が月額で数百円ほど掛かります。手数料は掛金から天引きされ、残った分で運用することになります。手数料は加入する金融機関でそれぞれ異なりますので、確認するようにしましょう。この「手数料」に加えて、金融機関を選ぶときのポイントは他に「運用商品の種類」と「利用しやすさ」。中でも運用商品(預金・積立型保険・投資信託)は、申込む金融機関の形態が色濃く反映しますので注意してください。

また、70歳までに受け取りを開始すれば「一時金」でも「年金形式」でも構いません。税金の扱いは、年金形式では雑所得扱いとなり「公的年金控除」の対象になります。また、60歳以降に一時金で受け取った場合は、退職所得となり「退職所得控除」が受けられます。

なお、確定拠出年金は、途中での引き出しができない代わりに、事業にリスクがある個人事業主にとって非常に大きなメリットがあります。それは差押禁止財産とされるため、事業が破綻したときでも自分の財産として守られるということです。

■個人事業主には定年がない。退職金対策を講じて老後の不安を和らげよう

FCなどで独立開業した個人事業主は、サラリーマンより有利な部分もあります。それは「定年がない(リタイアを自分で決められる)」ということ。

60歳や65歳で定年を迎えるサラリーマンとは違い、自身は働き続けることができるのです。定年を境に収入が一気に無くなる、もしくは激減するサラリーマンに比べ、事業基盤さえ確立していれば、安定した収入を得ている自分がそこにいます。

FCでの独立開業を検討する際、老後について不安を感じるかもしれません。しかし、退職金対策をしっかりと講じることで、その不安は和らいでいきます。

松本 孝徳

経営コンサルタント

1964年、兵庫県西宮市生まれ。兵庫県立西宮今津高等学校卒業。明治学院大学法学部卒業後、株式会社近畿銀行(現近畿大阪銀行)入行。国際業務と債権回収業務の経験を積む。 その後、事業再生コンサルティングファームを経て、得意とするガバナンス分野で東証一部上場企業のプロジェクト・マネージャーを務める。兵庫県などが出資する第三セクター・北条鉄道株式会社の取締役副社長に就任。再生の過程は「日経ビジネス」や関西テレビ「ニュースアンカー」に取り上げられる。経営職、最高財務責任者(CFO)の経験多数。2011年、ストラテジック・コンサルティング合同会社設立。2012年度からは海外進出日系企業のターンアラウンド(事業再生)も展開。

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